インタビュー Vol.104
デビュー25周年から未来に向け 音楽で平和を⭐︎社会貢献も
島谷ひとみ

島谷さんは2023年から3年連続で、ハワイ最大級の日本とハワイの文化交流イベント「ホノルル フェスティバル」のオフィシャルアンバサダーを務められ、今年も3月にご出演されてのご感想はいかがでしたか
今年はパレードにも参加させていただき、毎年日本からも何万人もの人が集まって、KALAKAWA AVE(カラカウア大通り)で、弘前ねぷた祭りとか埼玉県富士見太鼓などが行われ、私たちも「PEACE STOCK 」(広島から世界へ願いを込めて結成されたユニットHIPPY &HITOMI)としてパレードにも参加させていただいたのですが、日系人の方も多く、ハワイの人たちが日本の文化に触れることを毎年楽しみにしてくださっていて、日本では経験できないリアクションで通りにいるお客様が皆さん温かな声援と共に「アロハ~」と言って盛り上げてくださり、活気と熱気につつまれ、お仕事ではありますが最高に楽しかったです!

ハワイユニット「YASHINOKI」を結成されたそうですが、こちらはどんなコンセプトですか
こちらはハワイ限定ユニットですか?日本でも見ることができるのでしょうか
[Yashinokiメンバー:島谷ひとみ、LAHIKI、スミス楓、 国生優太、 竹中だいち]
ハワイアンミュージシャンのLAHIKI(ラヒキ)くんとご縁があり、一緒に歌おうよう!から一緒に曲も作ろうよとなって、みんなハワイ大好き人間なので、ハワイのフレーバーを届けられたらいいな~と思い「YASHINOKI」というユニットを作り活動もしています。楽曲はオリジナルで、ハワイアンポップスのような明るくノリの良い曲ですね。うちの事務所のプロデューサーがハワイアンアーティストをやっていて絵も描くし、曲も作るので、ジャケ写を描いてもらい曲も作ってもらって仲間内で楽しくやっています。
島谷さんは1999年、18歳で演歌「大阪の女」(avex trax)でデビューされたのですね。しかも同曲はオリコンの演歌チャートで初登場1位を記録を残されていらっしゃいます
当時はダンスレッスンに行ったり、avexさんと契約したりと、ポップスでデビューするものとばかり思っておりました。
大阪に島田紳助さんの冠番組で「紳助の人間マンダラ」という番組の企画で、演歌歌手ではなく、高校生くらいの素人さんに近い若い子に歌わせようということで、私にオファーがありまして、びっくりしましたが、演歌が大好きでしたので、これはチャンスかも!と思い紳助さん作詞の「大阪の女」でデビューさせていただき、嬉しかったですね。

2000年「解放区」2001年「パピヨン~papillon~」とポップスに転向されました
3枚目のシングル「パピヨン ~papillon~」はジャネット・ジャクソンさんの「Doesn't Really Matter」のカバー曲とのことですが、日本語歌詞は原曲と違いアジアのテイストに仕上がっていておしゃれな楽曲だと思います
2002年にはヴィレッジ・シンガーズのカバー曲「亜麻色の髪の乙女」が大ヒット!
そして、「亜麻色の髪の乙女」で2022年に初出場され2005年まで、4年連続「紅白歌合戦」に出場されましたがこのカバーの選曲をされたときの思い出などございますか
「亜麻色の髪の乙女」は実は、花王エッセンシャルダメージケアシャンプーのCMに起用していただいて、そのCMの中で鼻歌で歌ったのが「亜麻色の髪の乙女」だったのです。それがきっかけでカバー曲として歌うことになりました。このCMを作ってくださった監督さんに感謝ですね!私たちの親世代の人たちが聞いていたこの楽曲を子供世代の私が歌うことによってリスナーの世代が倍になったこともヒットにつながった要因かもしれませんね。渋谷で聴くと島谷ひとみで、新橋で聴くとヴィレッジ・シンガーズという、この曲でたくさんの方々に認知していただけたと思いますし、人生って何か起こるか分からないので、なんでもチャレンジしてみるということは大事だと思います。
皆さんは私が「亜麻色の髪の乙女」でデビューしたと思われている方も多いと思いますが、実は7枚目のシングルでした。多分、この曲でブレイクできなければ、次はなかったかもしれませんね。
歌手になるきっかけは
子供の頃から親戚が集まるとそこで歌ったりして、大人が喜んでくれて、叔母さんからも「ひとみ、大きくなったら歌手になるんだよ!」って言われていたのですが、夢は歌手になることでしたね。叔母さんが持ってきた情報で歌手になるためのオーディションを受けたこともありましたし、喫茶店でスポーツ新聞を見て見つけたのが、テレビ朝日の生放送のオーディション番組があることを知り、「これにもし受かったら歌手になれるね!」って言って、受けた最終審査が国立代々木競技場でしたが、それがなんと受かっちゃったのです! まだ16歳ころでしたね。契約した所属事務所が厳しいところで、高校まではちゃんと卒業しなさいと言っていただき、広島の高校は卒業するまで通わせていただき、レッスンは広島から東京まで通っていました。
母は歌手になることをとても心配してくれていましたが、父は若い頃、バンドを組んでいて、ミュージシャンになりたかったそうなので、こんなチャンスがあるんだったら歌手を目指して頑張ってきなさい!上京してうまくいかなかったらいつでも戻っておいでと、両親に背中を押されて上京しましたが、何かを達成しないと帰れないとう思いもありましたので、沢山の人たちにお世話になりながらも、長い年月を頑張ってきました。
2004年には、ミュージカル「スター誕生」では仲間由紀恵さん、今井絵理子さんと共にトリプル主演も務めらえれておりますが、ミュージカル初主演のときはどんな思い出がございますか。その後も「赤毛のアン」「ユーミンソングミュージカル・ガールフレンズ」など様々な作品の主演をされておりますが今後はいかがでしょうか
ラサール石井さんが脚本を書かれた、「スター誕生」では80人もキャストがいるミュージカルで、いきなり私と仲間由紀恵さん、今井絵理子さんのトリプルキャストで主演を務めさせていただきました。
ミュージカル出演のお話は色々といただくのですが、歌手活動がメインなので、スケジュールの都合もありなかなか調整が難しいですね。でもやってみたいという気持ちは勿論あります。

ダンスフルなステージが多いですがダンスはお好きだったのですか
全くダンスとは無縁でしたが、デビュー当時、ダンスレッスンは厳しかったですね。ジャズ、ヒップホップ、クラシックなど色々なジャンルをレッスンしていました。後方で踊っていると先生に叱られて、「どれだけの人が鏡の前で踊りたいと思っているの!自分をアピールして自分を磨くためにお金を払ってレッスンしているのに、そんなんだったら来なくていいよ!!」って、引っ込み思案だった私は叱られてばかりでしたね。
島谷さんは「男歌」をテーマにしたカバー・アルバムをリリースされておりますが、男性アーティストの曲がお好きな理由は
男性の曲のカバーアルバムですが、同じLove Songでも男性と女性とでは歌い方の解釈が全く違う角度に目線が変わることが面白いので、男性のカバー曲にチャレンジしてみました。
今までの共演者で印象に残っているアーティストはどなたでしょうか
マーチンさん(鈴木雅之)と『二人でいいじゃない』という曲のデュエットソングを出させていただいた時に「うわ!!ホンモノのマーチンさんだ!!」と凄く緊張しましたね。マーチンさんが振りをつけてStepを考えてきてくださったりしたのですが、私の経験値が薄過ぎて、何もわかっていなかったので、マーチンさんという大ベテランのアーティストとコラボをさせていただいたことはとても勉強になりました。

島谷さんは2021年に「千鳥の鬼レンチャン」(*フジTVの番組で人気曲のサビを一音も外すことなく10曲歌い切れたら、“鬼レンチャン(パーフェクト)” 達成で、賞金100万円獲得となる。)で見事に「鬼レンチャン」を達成され賞金100万円を獲得されましたが、このときの喜びの心境は
あの番組は何度も出演させていただいて、2回獲得しているのですが、音楽バラエティとして出演させていただき、色んなところで、“鬼レンチャン” の話題が出てくるので、ありがたいコミュニケーションツールになっていますが、私自身、自由なオリジナルで正解は自分の心の中にあると思って歌い続けている自分が、カラオケの中でバーに踊らされていて、歌い方もバーに当てないとダメなので、これが無理と思う歌手の方も多くて出演されない方もいると思いますが、私はバラエティなんだと思い、獲得できた時の喜びはすごいですし、落ちた時の落ち込み方もすごいです。この番組に関しては何よりも練習して何よりも凹んでいますから(笑)
リスペクトされているアーティストはいらっしゃいますか
DREAMS COME TRUEの吉田美和さんですね。歌詞とメロディが一瞬で物語の主人公になれるような自己表現が素晴らしいですね!!私の中でのNo. 1です。
抜群のプロポーションと美の秘訣は
身長は162cmでそんなに高くはないのですが、割と高くみられるようですね。いつも食べたいものは食べるしお酒も飲みますし、お手本になるようなことは何もしていないですよ(笑)いつも明るく笑っていられることと質の良い睡眠が大事ですね。あとは半身浴が好きで割りと長く入っています。ストレスを溜めないことで、肌もそうですが、健康管理につながっているのだと思います。
昨年、25周年を迎えられての感想はいかがでしょうか
振り返ってみたときに長かったような、瞬間的には何も変わっていないような不思議な感覚ですが、これから25年歌い続けることができるのかと思うと、それはかなり遠くて長いですね(笑)

今回の「プレシャス・ドリーム・ナイト2025」ではオリジナル曲、カバー曲、ディズニー映画、ミュージカル曲、ロック、そして今大人気の韓国ドラマOSTまで幅広いジャンルを皆様に歌っていただきますが、ちなみに、島谷さんは韓国ドラマはご覧になられたことはございますか
コロナ禍の時期に「梨泰院クラス」「愛の不時着」でしょうかね。

最後にプレシャス・ドリーム・ナイトにご来場くださるファンの皆さまにメッセージをお願いします
音楽というのは日常の隅っこにいる余白のさりげない存在ですが、それが贅沢なものだったり、良質なものだったりするので、皆さんと共に、非日常の空間でひとつになって、清々しい思い出を作れたらと思っておりますので、ぜひ皆さまと会場でお目にかかれることを楽しみにしております。
島谷ひとみさんのステージはダンスフルにオーディエンスを巻き込んで盛り上げるというエキサイティングなパフォーマンスに元気をもらいます。ダンサーさんとのコラボがYouTubeには沢山アップされておりますが、個人的にダンサーさんを大切にするアーティストさんが好きで、なんと私がかつて相当夢中になっていたダンスユニットのBUGs[バグズ アンダー グルーヴ]が島谷さんのバックに踊っていることに嬉しくなりました。
文中にも書かせていただきましたが、3枚目のシングル「パピヨン ~papillon~」はジャネット・ジャクソンさんの「Doesn't Really Matter」のカバー曲とのことですが、日本語歌詞は原曲と違いアジアのテイストに仕上がっていておしゃれな楽曲です!さすがの島谷さんのセンスが輝くダンスナンバーではないかと思います。
ということで、サプライズで4人のバックダンサー[ZEAL dancers:浅見樹里/西瀧せれん/花 愛子/凛音]も登場いたします!皆さんはなんとティーンエージャーです! 島谷さんとの華やかなダンスコラボもお楽しみくださいね。
撮影:間野真由美
映像協力:Eye-Land.Co.,ltd.

島谷ひとみ
広島県呉市出身。1999年7月のデビュー以降、良質の作品を着実にリリースし 続け、累計リリース楽曲数は200曲を超える。「亜麻色の髪の乙女」「Perseus- ペルセウス-」「パピヨン-papillon-」「元気を出して」「YUME日和」など数々の 大ヒットソングを生み出し、透明感があり、安定した歌唱力と力強い歌声が評価 されている。彼女の楽曲のYouTube再生回数は6000万再生を超える。NHK紅白歌合戦に4年連続出場の他、全国有線大賞新人賞受賞、日本レコード大賞金賞を受賞など数々の賞を受賞。また、音楽活動だけにとどまらず、多くのラジオ、バラエティー番組などに出演し活躍している。日本では彼女の名前の認知度は80%を超える日本を代表するアーティスト。2024年11月12日には広島在住アーティストHIPPYと平和の祭典PEACE STOCKを立ち上げる。
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